「この人と語る」千葉県千葉西警察署 署長　齊藤　直樹さん 　　

耳寄り情報「この人と語る」、今回は、千葉県千葉西警察署の署長で現在ご活躍中の齊藤　直樹(さいとう　なおき)さんにいろいろとお話しを伺ってみたいと思います。

• ①早速ですが、先ずは、千葉西警察署の組織と管轄地域についてお話しを伺えますか・・・

千葉西警察署は、昭和５５年２月１日、千葉中央警察署、千葉南警察署に次いで千葉市内では３番目の警察署として開署しました。

署員数は、署長以下約２９０人で、警察署の組織は、少年補導や各種犯罪の予防を行う「生活安全課」、交番や駐在所でパトロールや巡回連絡などを行う「地域課」、殺人・強盗・窃盗などの犯罪捜査を行う「刑事第一課」、暴力団や薬物・銃器事件などの犯罪捜査を行う「刑事第二課」、交通事故の捜査や交通違反の取締りを行う「交通課」、など９課により構成されています。また、交番は１１か所、駐在所１か所、移動交番２台であり、管轄区域は、千葉市美浜区のほか、稲毛区と花見川区のそれぞれ一部となります。

②管轄管内の犯罪・事故発生状況と件数は、例年に比べては・・・。

当署管内における令和４年中の刑法犯認知件数は、１，６７０件で前年比－７件とわずかに減少しました。令和５年は１１月末現在（暫定値）で１，７０４件、前年同期比＋１４６件と大幅に増加しています。増加の要因としては、今年、新型コロナウィルス感染症法上の位置付けが５類に移行し、地域住民の生活環境が流行前の状態に戻りつつあることなどが挙げられます。増加傾向にある犯罪の多くは窃盗で、中でも自転車盗が５４２件（前年同期比＋１２５件）、車上ねらいが６４件（前年同期比＋２５件）と大幅に増加しています。被害状況を見ますと、自転車盗被害の５４．４パーセント、車上ねらい被害の５９．４パーセントが無施錠での被害でしたので、自転車、自動車を運転される方は、たとえ短時間の駐車であっても必ず鍵を掛ける、特に自転車は、２個以上の鍵を掛ける「ツーロック」を心掛けてください。

また、交通事故については、令和５年１１月末現在（暫定値）で、人身事故は４３２件、前年同期比－４件と減少傾向になっておりますが、死亡事故の死者数は、６人と前年と同数で推移しています。

交通事故を分析しますと、発生時間として、通勤通学時間帯に多く発生し、事故類型別では、車両相互の出会い頭、追突が２０３件（全体の４６．９％）、人対車両では、道路横断中の事故が多く、５７件（同１３．２％）となっています。高齢者の関係する事故は、１２１件であり、死傷者数は５０人となっています。　　死傷者の状態別では、歩行中が８２人（全体の１６．７％）、四輪乗車中が２２０人（同４４．９％）、二輪車乗車中が４７人（同９．５％）、自転車乗車中が１４０人（同２８．５％）であり、高齢者は５０人（同１０．２％）となっています。

③特に、「電話で詐欺」、事件が多いと聞いていますが、その対策は・・・。

令和４年中の電話ｄｅ詐欺被害は、被害件数９９件、被害額約２億４，６００万円と過去最高を記録しました。令和５年は11月末（暫定値）で、被害件数５９件（前年同期比－３０件）、被害額約１億２，４００万円（前年同期比一約９，６００万円）と減少傾向にありますが、依然として発生が多く、予断を許さない危機的な状況であります。電話ｄｅ詐欺被害の多くは、詐欺犯人から固定電話への１本の電話で始まります。「詐欺犯人と話をしないこと」が被害を防ぐ一番の対策となりますので、固定電話は常に留守番電話設定にし、電話が鳴っても受話器は取らず、まずは相手の電話番号　やメッセージを確認していただきたいと思います。

④これから年末にかけて、特別警戒など市民への呼びかけは・・・。

千葉西警察署では、１２月１０日から１月３日までの期間、年末年始特別警戒を実施し、署員一丸となって犯罪抑止と交通死亡事故抑止に取り組んでまいります。実家帰省や旅行など家族で外出する機会が増えるこの時期は、空き巣や車上ねらい被害に遭いやすくなるため、外出時の戸締まりを徹底し、車の中には、貴重品を置いて置かないよう自主防犯に努めていただきたいと思います。また、飲酒の機会も増えると思われますが、飲酒運転の絶無に向け、交通ルール・　マナーを守り、安全運転に心掛けてください。

• ⑤結びに、齊藤署長から、市民の皆さんに対してお願いしたいことは・・・。

千葉西警察署では、「迅速」、「的確」、「誠実」を信条として、市民の皆様が安心して暮らせる安全なまちづくりを目指し、署員一同、日夜職務にまい進しておりますので、今後も引き続きご理解とご協力をよろしくお願いします。

ありがとうございました。耳寄り情報「この人と語る」、今回は、千葉西警察署の署長の齊藤　直樹(さいとう　なおき)さんにいろいろとお話しを伺いました。